
京都のBMW専門店アレスです。
今回は、「BMW X1・E84型」の冷却水(クーラント)漏れ修理をご紹介します。
BMW・X1は、日常のお買い物からご家族でのお出かけ、長距離ドライブまで幅広いシーンで活躍する人気のSUVです。

一方で、BMW X1に限らず、どのお車にも共通して注意したいのが、経年劣化による部品のトラブルです。
長く乗り続けているとエンジンルーム内のゴム部品や樹脂部品などが経年劣化して冷却水漏れが発生し、症状が重くなるとオーバーヒートで走行不能に陥るなどのトラブルも考えられます。
今回、作業入庫いただいたお車では、冷却水が通るホースの接続部分に使用されているOリングの劣化によってクーラント漏れが発生していました。
今回は、実際の点検・修理作業の流れをご説明するとともに、クーラント漏れの原因や、BMW・X1オーナー様に知っておいていただきたい冷却系統のメンテナンスについてご紹介します。
目次
BMW X1の冷却水(クーラント液)漏れが発生する原因とは?
BMWのエンジンには、走行中に発生する熱を抑えるための冷却系統が備わっています。
その冷却系統を循環しているのが冷却水(クーラント液)です。
クーラント液はエンジン内部で発生した熱を吸収し、ラジエーターなどを通じて放熱することでオーバーヒートを予防し、エンジンが適切な温度で作動できるようにしています。
しかし、冷却系統に使用されているホースや接続部品、シール類などが劣化すると、接続部分の密閉性が低下し、クーラント液が外部へ漏れ出してしまうことがあります。
今回のBMW X1では、クーラントホースの接続部に使用されているOリングの劣化が漏れの原因となっていました。
Oリングとは?クーラント漏れとの関係
Oリングとは、部品同士の接続部分に取り付けられる、輪状のシール(ガスケット)部品です。

ホースと接続先の部品との隙間を密閉し、内部を流れるクーラント液が外部へ漏れ出すのを防ぐ役割を担っています。
Oリングはゴム状の素材で作られているものが多く、長期間の使用や熱の影響などによって、硬化や変形が生じることがあります。
その結果、接続部の密閉性が低下し、クーラント漏れにつながる場合があります。
今回のX1も、このOリングの劣化によってクーラント漏れが発生していました。
エンジンルーム内を点検!クーラント液が漏れている箇所を確認
まずはエンジンルーム内を点検し、クーラントが漏れている箇所を確認していきます。

赤丸の中(矢印の先辺り)に白い汚れのようなものが見えていますが、これは漏れた冷却水が乾いて結晶化した跡です。

矢印の先の白いものが先ほどの画像で見えていたものです。さらにその奥、黄色で囲った辺りに青緑色の水溜まりが確認できますが、これが漏れ出した冷却水です。

冷却系統には複数のホースや接続部品が使用されているため、漏れの原因を特定するには、周辺の状態を確認しながら点検を進めることが重要です。
今回の車両では、クーラントホースの接続部分に漏れの原因があることを確認しました。
クーラントホース接続部からの冷却水漏れが原因であることを特定!
点検の結果、今回のクーラント漏れは、アッパーホースの接続部分に使用されているOリングの劣化が原因であることが分かりました。
Oリングは、ホースと接続先の部品との隙間を密閉する重要な部品です。
この部分が劣化すると、クーラントを密閉する力が低下し、接続部分から冷却水が漏れ出してしまうことがあります。
今回の修理では、原因となった接続部分を取り外し、劣化したOリングの状態を確認していきます。

クーラント漏れの原因を確認するため、アッパーホースの接続部分を取り外して点検します。

左が新品、右が取り外した不良部品です。
接続部(赤丸の部分)を拡大して見ると・・・


新品のOリングは適度な厚みと弾力があり、接続部にしっかり密着することでクーラントの流動を保つことができます。
一方、今回ボディから取り外したOリングは、長期間の使用による経年劣化によって厚みや凹凸が失われ、つぶれたような状態になっていました。
このようにOリングの密着性が失われていくと、ホースの接続部から少しずつクーラントが漏れ出して不具合が生じる原因になってしまいます。
クーラントの減少や漏れ跡が見られた場合は、ホース周辺の接続部分まで含めて点検し、原因を明らかにすることが大切です。
冷却水漏れの原因が特定できたため、今回はアッパーホースのOリングを新品に交換して元通りに組み付け、修理作業を完了しました。
【BMW X1のオーナー様へ クーラント漏れを放置しないために
今回の症例では、クーラントホースの接続部に使用されているOリングの劣化が原因となり、冷却水漏れが発生していました。
Oリングは日常的な点検において人目に触れにくい部品ではありますが、冷却系統の密閉性を保つために欠かせない部品です。
長期間の使用や熱の影響などによって劣化することがあるため、年式や走行距離だけでなく、より詳しい点検を行って実際の車両の状態を確認することが大切です。
⚠️こんな症状がある場合は要注意!
BMWにお乗りの方で、次のような症状に心当たりはありませんか?
- 冷却水の警告メッセージが表示される
- クーラントを補充しても、しばらくすると量が減っている
- 駐車場の地面に液体が垂れた跡がある
- エンジンルームから普段と違うにおいがする
- エンジンルーム内に液体が漏れた、または、乾燥したような跡がある
こうした症状がある場合、冷却系統に何らかのトラブルが発生している可能性がありますが、液体が漏れた跡やニオイだけでクーラント漏れと断定することはできません。
警告が表示された場合や、冷却水が明らかに減っている場合は無理に走行を続けず、車両の取扱説明書に従って安全を確保してください。
まとめ
クーラント不足の状態で走行を続けると、エンジンのオーバーヒートにつながるおそれがあります。
冷却系統は、エンジンを適切な温度に保つための重要なシステムです。
クーラントの減少や警告表示など、普段と違う症状に気付いた際は、そのままにせず、早めに点検を受けることが大切です。
BMW X1に長く安心してお乗りいただくためにも、日頃から冷却水の状態に気を配り、気になる症状があれば早めにご相談ください。
下記リンクにて、BMW他車種のクーラント漏れ修理の様子と、メンテナンス方法についてご紹介をしていますので、当記事と併せてご参照ください。
当整備工場は地方運輸局長から「認証工場」の認可を受け、輸入車・国産車に対応した専用テスターを完備しています。
目に見えない不具合まで正確に診断し、お車の状態に合わせた最適な整備をご提案いたします。
車検・法定点検・故障修理はもちろん、オイル交換やタイヤ交換、各種パーツ取付交換まで幅広く対応しています。
さらに、コーティング施工やドライブレコーダーの取り付け、板金・塗装、お車の買取・査定などもお任せください。
BMWに特化した専門知識を持つ整備士が在籍しているため、「ディーラー以外で安心して任せたい」というお客様にも多くご利用いただいております。
国産車・輸入車問わず豊富な作業実績がございますので、日常メンテナンスからトラブル対応までお気軽にご相談ください。
お問い合わせフォーム・LINEのご登録・チャットより「整備ブログを見た」とお伝えいただくとスムーズにご案内可能です。

